洋裁を始めてから、私の「作る」という楽しみは少しずつ広がっていきました。
服を作り、小物を作る。
そうした経験を重ねるうちに、今度は家具や収納など、暮らしそのものにも目が向くようになります。
「ここに棚があれば便利なのに。」
「もう少し使いやすい形にできないだろうか。」
そんなことを考えるたびに、「作ってみよう」という発想が自然と浮かぶようになりました。
今では、この考え方は私の暮らしの一部になっています。
その象徴ともいえるのが、猫たちのために作ったキャットタワーや天井通路です。
市販品にも立派なものは数多くあります。
しかし、わが家には複数の猫がいます。
年齢も性格も体格もそれぞれ違い、市販品では思うように使えないことも少なくありませんでした。
それなら、猫たちの動きを見ながら、自分で作ってみよう。
そんな思いからDIYを始めました。
実際に作ってみると、猫たちは思い思いの場所でくつろぎ、走り回り、ときには昼寝をしています。
その姿を見るたびに、「作って良かった」と思います。
もちろん、完成度だけを比べれば、市販品には敵わないかもしれません。
それでも、自分の暮らしや猫たちの生活に合わせて工夫したものには、既製品とは違う満足感があります。
便利な時代になりました。
欲しいものの多くは、通販サイトを開けば簡単に手に入ります。
それでも私は、「自分で作る」という選択をやめようとは思いません。
作ることは、節約のためだけではありません。
完成品を手に入れることが目的でもありません。
試行錯誤を重ね、自分の暮らしに合った形を少しずつ見つけていく。
その時間そのものが、私にとっては何より楽しいのです。
振り返れば、すべての始まりは髪型でした。
30代半ばで薄毛を意識し、自分に似合う髪型を探し始めたこと。
そこから服装が変わり、帽子をかぶるようになり、キャピタルというブランドに出会い、洋裁を覚え、小物を作り、DIYへと広がっていきました。
一見すると、それぞれは別々の出来事に見えるかもしれません。
けれど私の中では、すべて一本の線でつながっています。
自分に合うものが見つからないなら、自分で考え、自分で作ってみる。
その積み重ねが、今の私の暮らしを形づくってきました。
人生は、思い通りにならないことのほうが多いものです。
だからこそ、自分の手で少しずつ暮らしを整え、自分らしい形を作っていく。
それが、私にとっての「ものづくり」の本当の意味なのだと思います。
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ものづくりを続けてきたことで、私は「自分に合う暮らし」を少しずつ形にしてきました。
けれど、その答えは完成ではありません。年齢を重ね、生活が変われば、自分にしっくりくるものも少しずつ変わっていきます。



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