観察記

観察記

九尾とお稲荷の二面性

春の陽気が少しずつ町を満たす頃、今年も五穀豊穣を願ってお稲荷さんに手を合わせた。良い米が実りますように――そんな思いを胸に、私は九尾とともにこたつで過ごす。春の祭りは、狐を豊穣の象徴として掲げる。境内では熊手が振られ、人々は福を求めて列を作...
観察記

歩く塔に猫は集う

1階の同居人は猫用のタワーをよく作る。だが実際に猫に飛び乗られているのは、そのタワーではない。本人である。普段、彼はいつでも半纏を着込んで歩いている。その厚みと摩擦がちょうど良いのだろう。猫たちは布を伝い、遠慮なく這い上がる。いわば、歩く塔...
観察記

今年の椿祭りの様子と景観

祭りの雰囲気今年の椿祭り(2月23日~25日)は、かつてのような「神頼み」の熱気がやや薄れた印象です。境内では縁起物を手に取り祈る人の姿は少なく、祭りの祈りの色合いよりも、観光や見物としての要素が強くなっています。平日の参加層今年の椿祭り(...
観察記

「九尾マーケティング」

椿まつりでは、九尾の狐の尾があるらしい。千年生きた狐の尾。ご利益、商売繁盛、縁起良し。そして露店の価格は例年よりやや上昇。福もインフレに追随する。神秘は保存され、価格は更新される。合理的である。私はこたつにいる。我が家には九本の尾がある。保...
町中華

魅+夜話(ミタスやわ)|第2話:すけろく 〜“おひとりさま”をもてなす町中華〜

町の片隅で、何気なく佇むその看板。だけど、一歩中へ踏み入れれば、そこはまるで“胃袋のパラダイス”。今回お届けする《魅+夜話(ミタスやわ)》の主役は、**愛媛県内で独自のファミレス型町中華としてチェーン展開する「すけろく」**です。■ 愛媛ロ...
観察記

📝「排泄としての哲学、野良牛としての私」―常識に抗う、静かな生存戦略―

日本という社会で生きていると、「こうあってほしい姿」を他人から勝手に期待されることが多すぎる。たとえば、「常識」。それはあくまでも“他人が思う”正常値であり、私の取扱説明書には載っていない。私は私なりに存在しているだけなのに、誰かの手によっ...
観察記

「それなりの県民性のある体型の作り方」

〜狭い日本で、どう生き残るか〜日本は、何かと“狭い”国です。家と家の間の隙間、バスや電車の座席、細い裏路地、さらには人間関係まで——。物理的にも心理的にも、ギュウギュウ詰めな日常のなかで、私たちはどんな体型で、どんな振る舞いをすれば「うまく...
観察記

ゴルゴ商売学

――床屋と漫画と、おっさんたちの人生講義先ほど、夏に向けて子猫たちをダニシャンプーで洗っていたのですが――ふと、不思議なことに幼少期の床屋の風景が頭をよぎりました。私にとって、あの頃の床屋というのはただ髪を切る場所ではなく、**「おっさんた...
観察記

🏪コンビニが「暮らしの端末」になるまで

〜時代とともに変わる、私たちの小さな拠点〜今や町に一つはある、私たちにとって身近な存在──コンビニエンスストア。その便利さに慣れすぎて、「いつからこうなったんだっけ?」とふと思うことがあります。コンビニが街角に本格的に登場し始めたのは、ほん...
観察記

愛媛には狐がいない?お稲荷さんと「松山あげ寿司」の意外な関係

愛媛県の郷土料理「松山あげ寿司」をご存じでしょうか? 巻き寿司の海苔の代わりに「松山あげ」を使った、風味豊かで軽やかな一品です。実はこの「松山あげ寿司」と、お稲荷さんにまつわる興味深い話があるのをご存じでしょうか?愛媛県に狐が住まない理由愛...