観察記

観察記

夜中の餌やり

先ほど同居人が階段を上がって来て、「お菓子を食べさせろ」と言ってきた。私はストックの箱から「うまい輪サラダ味」「クリスプコンソメ味」「たこ焼きスナック」の三品を開け、その食べる様子を眺めながら、ジンのメロンソーダ割りをチビチビと飲んでいた。...
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水の足跡

以前から私の階の台所では、水漏れが多くなっていました。早めに蛇口を交換すれば良いのですが、面倒さと経済的事情で手をつけず、簡易な対策でやり過ごしていたのです。黒いチューブゴムで蛇口とハンドルを締めると、水の出は止まります。これでしばらくの間...
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泣く布団

私の家には猫用のゲージのほかに、手製のキャットタワーがあります。これらはすべて下の階に設置されており、リビングルームの三分の一ほどを占めています。構造としては、ほぼ天井付近まで猫が渡り歩けるようになっていて、棚を段違いに配置した特別な階段も...
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雨の夜に出会った、ひっそりとした地蔵様

雨の夜、皆さんは普段通る道でどんなものに気づくでしょうか。先週末、洋裁教室の忘年会を終えて帰る途中、雨が次第に激しくなり、歩いて帰る予定を変更して家族に迎えをお願いすることになりました。その待ち時間、歩道橋の下で雨宿りをしていると、普段は目...
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静かな場所の使われ方

静かな場所を好む。以前通っていた陶芸教室では、土よりも言葉のほうがよく動いていた。年明けに入った古民家の喫茶店でも、似た空気があった。精算時、「同じチェーン店でも同じものが出ますよ」と穏やかに言われた。静けさは、その言葉と一緒に少し遠くへ移...
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静かな場所の使い方

去年の話になりますが、ブログネタを考えながら映画を流し見することがあります。丁度見逃していた「PERFECT DAYS」が放送されていたため、作業を止めて見入っていました。公衆トイレ清掃員が、日々の労働のなかから些細な気づきを拾い上げていく...
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見えない器

正月休みに酒を飲んで過ごす目的で酒を幾つか購入し、それに合う器を選んでいる最中、ふと気付いたことがありました。普段、何気なくしまっておいたはずのものが見つからず、戸惑うことがあります。それは器に限らず、服や使い慣れた文具でも、同じように起こ...
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揺れる煩悩

帰宅後、しばらくして大きな揺れがありました。一瞬戸惑いましたが、猫たちはさほど恐れる様子もなく、普段通りの動きを見せています。余韻が残っているのか、胡座をかいた辺りが軽く廻るような感覚が続き、しばらくしてそれも止みました。ちょうど旅番組を眺...
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「塀の中の医療 ― 命を支える現場」

■ はじめに刑務所というと、規律・作業・懲罰といったイメージが先に浮かびますが、その裏で静かに“命を支える”人たちがいます。それが、刑務所の中で働く医師・看護師・医療技官たちです。塀の中にも病気はあります。糖尿病、高血圧、精神疾患、感染症―...
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「塀の中の寒さ対策 ― 冬の刑務所と感染症との戦い」

■ はじめに外の世界では、冬になるとコートを羽織り、暖房のきいた部屋でぬくぬくと過ごせます。しかし塀の中の冬は、そうはいきません。暖房設備が限られるうえに、換気も制限されやすい――。寒さと感染症のダブルパンチに、受刑者も職員も神経をすり減ら...