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小さじ一杯の隠し味

寝起き間際、どうしても温かい飲み物が欲しくなり、乳酸菌のお湯割りを作ってみた。軽く口に含むと、なぜか物足りない。しばらく考えた末、ラム酒を小さじ一杯注ぎ、湯割りに混ぜてみる。やはり風味が立ち、少し大人びた飲み物になった。こうした隠し味は、日...
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魅惑のカラメルソース

お屠蘇や御神酒など、お酒は場面によって呼び名が変わる。ただの酒なのに、名前が変わるだけで意味合いまで変わってしまうのは、少し不思議な気持ちになる。食事の後、同居人が大きめのグラスに、盛り上がったプリンを運んできた。食後直後だから入らないと告...
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匂いに選ばれる夜

――都市の境界を読む「今夜は仕事疲れがあると思うから、もしかしたら豚太郎かも……」同居人が下の階から上がって来て、そんなことを言いました。それを聞いた私は、「うーん……」と、しばし考え込みます。寒気はそれており、日中はそれなりに温かい。しか...
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ふさふさのカイロ

猫が胡座をかいた膝に乗るとき、決まって自分の腹に腕を巻き込んでくる。なぜそうするのかは分からないが、この時期には有難い。ふさふさ感のカイロで手を温めているような心地よさがある。仕事帰りはいつも手がかじかみ、心なしか気分まで固くなる。それでも...
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嘆きの唄

下の階にて、悲しい様相を醸した鳴き声が響き渡っている。声の主は、巨漢で大食いの「のの」だ。同居人が焼いていた珍味盛り合わせのお好み焼きが、自分の腹に収まるものだと思い込んでいたらしい。食い物の恨みは深いというが、それをとてもよく描写した歌声...
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焼きそばメモリー

――都市の境界を読む最近の焼きそばというのは進化しているなあ……などと、時代錯誤な郷愁に浸ることがあります。普段は料理などほとんどしない私ですが、なぜか焼きそばだけは自分で作ることがあります。手順は簡単です。カット野菜をフライパンに敷き詰め...
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迂回路にて。

午前中、親父の工具の下見をするため、土手沿いの道を車で走らせていた。前方にはレスキュー車とパトカーが並び、片道を完全に塞いでいる。「これは、たぶん事故だな……」そう思い、脇道へそれることにした。入り込んだのは、狭い路地裏の道だった。そこは、...
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湯割りの夜

昨夜から寒気が流れているようだ。夜勤明けでも肌寒く、帰宅の途につくまでジャンパーの中のナイロン素材のベストを脱ぐことはなかった。家に着くと早めに湯を身体に流し、早々に浴室を出る。ここでも家着はヤッケだ。軽くて温かく、寝間着として使っている。...
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トンネル

午後から交通量が多くなる私の布団。体の両側、足元、胸付近と様々な通り道がある。一次停止も駐車も可能。甘えん坊の車が、行きがけの駄賃に首輪を置いていった。私のトンネルは何時でも無料。通行料金はありませんよ。
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猫のエチケット(続)

夜勤明けの昼ごろ、胸に座り込まれる感覚で意識が浮上した。ヒゲらしきものが、鼻息と同時に口元へ触れてくる。離れない。執拗だ。気になって目を開けると、チャラ男がまん丸の目で匂いを嗅ぎ続けていた。退く気配はない。今回は口臭セーフ、らしい。少なくと...