年末が近づくにつれ、寒気は容赦なく厳しさを増してくる。
こうなると就寝時の冷え込みも尋常ではなく、布団だけではどうしても守り切れない部分が出てくる。
そんなときに頼りになるのが、はんてんだ。
私にとっては「歩く布団」をまとっているような感覚で、寝相が悪くても寝冷えすることはほとんどない。
肩口や背中、布団の隙間から入り込む冷気も、はんてんが一枚あるだけで随分と違う。
江戸から続く防寒具
江戸から明治期にかけては、はんてんと布団が合体したような形状のものも存在していたらしく、民族資料館などで見ることができる。
現代では、毛布に手足を付けたブランケットも市販されている。
見た目も機能性も進化しているが、キーボード作業となると、やはりはんてんの使い勝手には敵わない。
袖があり、前が開き、重心が安定している。
作業用に作られた衣類ではないはずなのに、なぜか作業に向いている。
袖の下が、もぞもぞする
パソコンに向かって作業をしていると、
なぜか袖下あたりが、もぞもぞと動き出すことがある。
爪で引っかくような感触とともに入り込んでくるのは、決まって猫爪だ。
三毛柄もあれば、茶トラもいる。
はんてんのカーキ色の生地と取り合わせは、実にさまざまだ。
やがて頭が入り、胴体が続き、最後に尻尾が収まる。
すべての工程が終わるころ、隙間からぴょこんと耳だけが外に出てくる。
外界の音だけは、決して逃さない。
それが目的なのだろうか。
私の袖の下
無防備で、暖かくて、少し不自由な場所。
それでも、安心して身を預けられる空間。
これが、私の袖の下でもあるのかもしれません。
はんてんの袖の下
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