無惨

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春先の気候に変わりつつある今日この頃。
陽の光は、温かいというより、むしろ暑さに近い。

温暖と呼ぶには少し過剰な陽気のせいか、我が家はひどく騒がしい。
一番の被害者は、この私の作業場だ。

彼らにとって一階は、食事を兼ねた娯楽施設。
自家製キャットウォークと各種タワーは、完全にアスレチック会場と化している。
十分に身体と心を満たしたあとは、私の二階が“リゾートホテル”になるらしい。

その結果がこれだ。

テレビのコードにぶら下がり、ターザン気取り。
何本かはすでに引き抜かれ、画面には「システム異常」の文字。
ちょうど映画『ターミネーター』を流していたせいか、彼らもスカイネットに感化されたのかもしれない。

そして極めつけは、トイレ。

トイレットペーパーは無惨にも裂かれ、
白い残骸が床に散らばっている。
静かに、しかし確実に、悲惨な最期を遂げていた。

これがリゾートホテルの“宿泊後”の光景だとするならば、
ホテルマンの苦労も身に沁みる。

春は、命が躍る季節である。
同時に、紙が死ぬ季節でもある。

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